iOSショートカットを作成する時に、アクションの追加画面には「スクリプティング」項目が出てきますよね。
ショートカットを作ったことがある方なら、一度は見たことがあるのではないでしょうか?
実は「スクリプティング」には、プログラミングの重要なポイントがたくさん詰まっています。
スクリプティングを上手く使えば、思い通りにiOSショートカットを作れるようになり、プログラミングの基本3要素を抑えることができます。
今回は、初級編5回、上級編5回の計10回の連載「iOSショートカットで学ぶ!プログラミング教室」の第2回として、
- スクリプティングとは一体何なのか?
- プログラミングの基本3要素って?
といったことについて、解説していきます!
もし、前回の記事 iPhoneの「ショートカット」アプリでプログラミングの基礎を学習しよう!をご覧になっていない方は先にこちらの記事をご覧いただけると、より今回の内容の理解が深まると思います!
それでは、Let’s プログラミング!
「スクリプティング」って何?
まずは、iOSショートカットにおける「スクリプティング」が何なのかを説明します。
結論から言うと、「スクリプティング」とは、「デバイス内の各種設定を変更したり、ショートカットの自由度を上げるためのアクションが詰め込まれている項目」のことです。
具体例で見た方が分かりやすいと思いますので、実際のショートカット作成画面から、スクリプティングの項目を見てみましょう。
スクリプティングの項目を開いてみると、このような画面が出てくると思います。
一番上の「App」の項目にある「Appを開く」アクションは皆さんも馴染み深いのではないでしょうか?
この「Appを開く」アクションではアプリを開く操作を可能にするので、アプリのホーム画面のアイコンを変えたい時に重宝しますよね。
このアクションによって、ショートカットに対応していないアプリを開く操作ができ、ショートカットの自由度を上げてくれています。
「スクリプティング」には、上画像内の項目の他にも様々な項目があります。
「Blutoothのオンorオフを変更する」「低電力モードを設定する」などデバイスの設定を変更できる「デバイス」という項目や、「Wi-Fiを設定」「機内モードを切り替える」など、ネットワークに関する設定を行える「ネットワーク」といった項目です。
これらの項目は、デバイス内の各種設定の変更を可能にしています。
ここで「プログラミングの基本を学ぶ」という観点で、「スクリプティング」内で最も重要な項目をご紹介します。
それは、画面をさらに下にスクロールしたところにある以下の「制御フロー」という項目です。
if文、メニューから選択、各項目を繰り返すなど、様々なアクションがありますね。
実は、この「制御フロー」のアクションを理解することで、プログラミングの基本を押さえることができます。
また、「制御フロー」のアクションを使いこなせば、他の項目アクションの組み合わせだけでは到底実現できなかった自由度の高いショートカットを作ることが可能になります。
プログラミングの基本3要素とは?
さて、ここでプログラミングの基本3要素「順次」「条件分岐」「反復」について解説します。
ただ、ここで全て理解できなくても大丈夫です。
特に「条件分岐」と「反復」については、連載の第4回・第5回で具体的にショートカットを作りながら解説していきます。
今の段階では、「へー、そんなことができるのね…」と軽く理解してもらえれば問題ありません!
プログラミングの基本要素その1:順次
まず、「順次」についてです。
言葉だけ聞くと難しそうに聞こえますが、感覚的に既に理解している方が多いと思います。
順次とは、プログラムを上から下に向かって順番に実行していくことです。
例えば、以下の「オーディオで録音した音声でメモを作成する」ショートカットを見てみてましょう。
このショートカットは、「オーディオを録音」して「メモを作成」というように、上から下に向かって順番にアクションが実行されていきます。
では、もし以下のようにアクションの順番が逆にしてみたらどうでしょう?
この場合は「メモを作成」して「オーディオを録音」することになり、想像したのと全く違うショートカットができてしまいます。
「こんなの当たり前じゃん…」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、作るショートカットが複雑になったとき、この”当たり前”を見落としてしまうことがあります。
この「順次」こそ、プログラミングの土台とも呼べる仕組みなので、ここでしっかりと理解しておきましょう。
プログラミングの基本要素その2:条件分岐
続いて、「条件分岐」です。
「条件分岐」というのは、設定した特定の条件によって実行するプログラム(アクション)を変更することです。
少し分かりにくいと思うので、日常での具体例を出して解説します。
一つ質問です、もしiPhone13が5万円で売っていたら買いますか?
「買う!」と言う人が多いと思います!
では、もしiPhone13が20万円で売っていたら買いますか?
「それは買わない」という人が多いでしょう。
この例では立派な条件分岐が起きています。
「もし〇〇だったら、〜〜する」
「でも、もし××なら、△△する」
これが条件分岐の基本です。
「スクリプティング」の項目に「if文」というアクションがありましたね。
ifというのは、「もし〇〇だったら」ということを意味します。
つまり、このif文を使えば、条件分岐をすることが可能になるのです。
また、「メニューから選択」アクションも条件分岐をする際に使用します。
「iOSショートカットで学ぶ!プログラミング教室」連載の第4回にて、
「if文」「メニューから選択」を使って実際にショートカットを作っていきますので、今は「条件分岐=if文, メニューから選択」ということだけ覚えておいてください!
プログラミングの基本要素その3:反復
プログラミングの基本3要素の最後は、「反復」です。
これは、言葉だけでどのようなことかイメージできるかもしれません。
「反復」とは、ある処理を繰り返し実行することを言います。
最も分かりやすいのは、繰り返す回数を事前に決めることです。
例えば、
「腕立て伏せ」というアクションを「10回繰り返す」というのは、反復を意味します。
ショートカットで反復を行う時は、スクリプティング内の「リスト」項目と「制御フロー」内の「各項目を繰り返す」などのアクションを使います。
こちらに関しては、連載の第5回にて実際にショートカットを作りながら使えるようになっていただけたらと思います!
今の段階では、反復=「ある特定の処理を繰り返す」と覚えておいていただけると幸いです!
終わりに
今回は、
- iPhoneショートカットの「スクリプティング」とは何か
- プログラミングの基本3要素(順次・条件分岐・反復)
について解説しました!
「iOSショートカットで学ぶ!プログラミング教室」シリーズの中でも、今回の内容は最も重要でプログラミング学習の土台となります。
もし、この先の内容で分からないことがあれば、今回の内容を復習してみると良いと思います!
次回の記事はこちら!
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